児童・生徒の自殺が近年増加傾向にあるといわれる。若者の死因の第1位が自殺というのは憂うべきことであり、先進国の中では我が国だけのようだ(男女ともに)。令和2年の小中高校生の自殺は499人と政府が発表している。平成28年に200人を超えてから翌年には300人となり増加の一途となっているようだ。自殺未遂者の数を加えてみてみるとその10倍程度いるのではないかと言われているようだ。
コロナ禍による不安定な精神状況にある社会現象も拍車をかけていると思われる。若者の自殺予防対策は急務であろう。我が国では古来切腹などの文化があり、潔いとの見方で、自殺が非難されることが少ない風土もある。また最近では個人の権利意識や自由が尊重される風潮もあり、自分の命は自分のものとの考えも強くなっているように思え、自殺の抑止力も弱いと思われる。自分の命は親からいただき、社会で守られる天からの授かりものなのだ。少子化も問題だが命を守る対策も力を入れて取り組まれなければならない。