8月はお盆で仕事や生活の都合で地元を離れている人も、実家や故郷に帰りご先祖様の墓参りは日本社会の生活様式の一つでもある。宗教上の多少違いがあっても、ご先祖様をお祭りすることは人間としてあるべき姿なのだろう。自分のルーツを知ることは命の原点を探ることであり、人間として社会の構成員としての自覚と責任感を守ることでもある。別にむつかしく考えなくとも当たり前のこととして身についていればよいのだろう。だが、少子化や結婚せず一人住まいが増え、家族や先祖に対する思いを理解できない状況に置かれている人も増えてきている。
そこで次世代に繋がらない家族となるとお墓の継承(お守り)も出来なくなる。我が家の周りのお墓でも、お参りもなく荒れ放題のお墓が増えてきた。近年「墓じまい」といって、整理されるところも多くなっているようだが、人間としての尊厳を守る考えから、墓地や埋葬について法律の問題もあり、勝手に放棄したり始末もできない難題でもある。人の道として死後の亡骸の有りようについて、社会での整理された問いかけが必要でもある時が来ていると思える。火葬・納骨・引き取り手・・・。